
子どもが小学校に入学すると、暮らしは一気に慌ただしくなります。
ソファやテーブルに広げられたランドセルや学用品、連絡袋やプリント。それが目に入っても、朝は準備に追われ、夜には「あとで片付けよう」が積み重なっていく。その日の予定によって使う場所も置く場所も変わり、子どものものと仕事のものが混ざり合っていきます。
気づけばリビングやダイニングは雑然とし、これまで当たり前だった暮らしが、うまく回らなくなってきたと感じることもあるのではないでしょうか。
でもその違和感は、収納が足りないからではなく、「家族の変化に住まいが追いついていない」サインなのかもしれません。

家を新築する時、未来の子ども部屋を想定して、部屋の大きさを広く計画することがあります。子どもが低学年のうちは、家族三人で寝室として使われることも少なくありません。日中は、親の目の届く空間であるリビングで過ごすので、この時点ではまだ、子ども部屋としては利用されていません。
このようなケースが多いことからも分かる通り、子ども部屋の準備は「子どもが使う場所」という視点だけではなく、将来の暮らし方を見越して計画することが大切になってきます。
なぜなら、子ども部屋は「期限付きの空間」だからです。
低学年から高学年、そして巣立つまで。その変化に合わせて段階的に切り替えられるよう計画しておけば、子どもが巣立った後も、家族の暮らしに合わせ、役割を変えながら使い続けていけます。
こうして考えると、子ども部屋は単なる『子ども専用空間』ではなく、「いつでも役割を変えられる、家族の暮らしに合わせた空間」、つまり、家族の将来を整える『中間領域空間』とも言えそうです。
子どもの成長に合わせた切り替えと、家族全体の暮らしを支える計画を両立できれば、住まいはより長く使え、愛着ある空間になります。

暮らしをより快適なものにするために、家具や収納は欠かせないもの。
でも、家を建てたときにはぴったりとはまっていたはずの家具が、家族の変化にうまく対応できず、片付くはずのものがあふれて、行き場を失うこともあります。
その都度、片付かないイライラにストレスを感じたり、新たな家具の購入を考えたりすることは、忙しい日常では様々な側面で負担になりますよね。
こうした負担を軽くするために、最初からすべてを決め切らない、という考え方があります。たとえば、移動でき、必要に応じて壁にもなる収納。空間を固定せず、暮らしの変化に合わせて使い方を変えられる存在です。
セキスイインテリアにも、『可動間仕切り収納FAMO(ファーモ)』という、部屋を仕切ることのできる可動式収納があります。
低学年の頃はゆるやかな仕切りとして、高学年になればしっかりと空間を分ける壁として。
子どもが巣立ったあとは部屋の壁に寄せ、広い空間を確保しつつ収納として残すこともできます。
移動できることで、家族の変化に柔軟に対応でき、家具を買い替えるかどうかを、その都度悩まなくて済み、安心感につながります。
同じ考え方は、移動可能な収納家具以外にも広げられます。
セミオーダーの造作家具である『システムファニチャー』も、用途を一つに固定せず、将来を見据えた設計でつくることで、暮らしに長く寄り添う存在になります。

家族の暮らしは、成長とともに少しずつ形を変えていきます。
だからこそ、そのたびに住まいを作り替えるのではなく、最初から「変わること」を前提にしておくことが、暮らしと心に余裕をもたらします。
前に挙げた、可動式収納や、用途を固定しない造作家具。
そのどちらにも共通するのは、暮らしを最適化し続けなくても、変化そのものを受け止められるという点です。
長く使えるインテリアとは、ただ丈夫であることだけではありません。
家族の人数や暮らし方が変わっても、役割を変えながら無理なく使い続けられること。子どもとの時間を大切にしながら、その先の暮らしまで自然につながっていくこと。
「今、決めなくていい」という選択が、これからの家族に、ささやかだけれど心強い余裕をもたらしてくれるのかもしれません。
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